動物をつかった表現 その2

動物を使ったスペイン語の口語表現
を以前の記事でいくつか紹介させていただきましたが、今回は第2弾、4種類の動物に関しての表現を紹介します。

少し長めの中上級編です。

■ Estar en la edad del pavo
La edad de Pavo, ”七面鳥の年齢”。日本ではあまりなじみのない鳥なので、若干理解しにくいですが、アメリカの感謝祭、スペインではクリスマスの料理に欠かせない鳥です。七面鳥は活動的で気が荒い性質から、”Edad de Pavo”、思春期前の10歳前後のちょうど子供たちがわがままといいだしたり、親のいうことを素直に効かなくなったりという態度を見せる時期のことをいいます。
ただこの表現は、突然奇妙な行動をとったり口走ったりするような態度に対して、年齢に関係なく使われる表現です。

■ Hablar como una cotorra
cotorraは”オキナインコ”でスペインでよくみかける種類の緑色のインコです。このインコの特徴は”よくしゃべる”事、オウムのように人間の言葉を真似することができよく話す鳥です。なのでHablar como una cotorra(オキナインコのように話す)は、一旦しゃべりだすと話が止まらない人、休みなく話続ける人のことを意味します。実際スペインでは Hay mucha gente que habla como cotorra…です。

■ Estar hecho como un toro
Toro(雄牛)は”闘牛”のイメージからスペインを象徴する動物としても知られており、スペインでは”雄牛”というと”強さ”が連想されるようです。日本では”牛”はどちらかといえばゆっくりしたイメージなので所変われば動物に対するイメージもかなり異なりますね。

Estar hecho como un toro(雄牛のようになっている)はこのことから、身体的に”強そうに見える”(がっしりしている、筋肉質である)”ような状態の人のことを意味する表現です。またSerではなくEstarが使われていることから性質ではなく”状態”を表す表現となります。
たとえば、しばらく見ない間に体を鍛え以前よりもがっしりした体形になっている友人に対してなどに
”Estas hecho como un toro!”
という風に使います。

■ Llevarse como el perro y el gato
Llevarse bien は”仲が良い” Llevarse mal は”仲が悪い”…では LLevarse como el gato y perro は・・・。
日本では”犬猿の仲”といわれるように犬のと猿の相性はあまり良くないようですが、スペインでは犬と相性が悪いのは猫らしく、
“Llvearse como el gato y perro”は”仲が悪い”という意味の表現です。日本のことわざのスペインバージョンは”犬猿の仲”ではなく”犬猫の仲”のようです。

■ Cortar el bacalao
Bacalao( タラ)はスペイン料理によく使用され、スペインの食卓には欠かせない食材です。”cortar el bacalao”、タラを切るという言い回しは、直訳以外に”決定権を握る”という意味ももっています。
この表現の起源にはいろいろな説があるのですが、そのひとつが、”タラを切るためには長くて尖鋭なナイフが必要だったため、魚屋さんや調理場では、見習いではなく責任者しか切ることを許可されなかった”というものがあります。
使い方としては、誰かになにか頼みごとをしたときに” Lo siento no puedo porque no soy yo el que corta el bacalao” (
ごめんなさい、受けることができないんだ。自分は決定権をもっていないんだ”のように使われます。

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日本に持って帰りたいスペインの7つの習慣

日本とはあまりにも違いすぎて最初はとまどったものの、
慣れてしまうと”日本でもこうだといいのにな”と思う習慣もたくさんあります。

もともとスペイン人は”あまり仕事が好きな人たちではない”イメージがあるように思いますが裏を返せば、そのおかげで
仕事の合間の休憩がしっかり取れたり(しかも長い)、休みがとりやすかったりします。
また家族との時間をとても大切にします。

これからこのままであってほしい、そして日本にも持って帰りたい!と思うスペインの7つの習慣は・・・

1.Sobremesa
食事とくに昼食の後のながーいおしゃべりの時間には実は名称があり”Sobremesa”と呼ばれています。デザートを食べ終わった後でもすぐに席を立たず30分から時には数時間(週末や祝日など)、デザートワインやお茶、コーヒーを飲みながらおしゃべりを楽しみます。
会社などでも通常昼休みは一時間30分から2時間なので平日でもゆっくり食事をたのしみ、食事の後のおしゃべりを楽しめます。

2.Siesta
スペイン人にとって昼食は一日で一番大切な食事なので、家に帰って食事をする人もいます。特に夏においては昼の2時から3時は一番暑い時間帯で何をやっても効率があまり上がらないので、食事のあとに20分ほどの軽い昼寝をしてから仕事に戻る人もいます。
実際食後の時間帯はだれにとっても眠くて仕事の効率が悪い時間帯でもあるので、思いきって寝てしまい、リフレッシュして仕事に戻と逆に生産性もあがるような気がします。

3.Asuntos Personales
Asuntos Personalesは訳すると”個人の事情”。スペインの会社では、仕事の前に子供を学校に送っていかなければならなかったり、また家族が病気になったりした…などの”家庭の事情”に職場はかなり寛容です。”家庭の事情”のために始業時間をずらしたり、または一日お休みを取らなければならない場合も”後ろめたさ”のようなものは感じていないようで、周りの人たちも協力的です。

4.時間に寛容
“スペイン人は時間にルーズ”というのは耳にされたことがあるかと思います。最近は前ほど気にならなくなりましたが、この国では”約束の時間はあってないようなもの”です。ただ感じるのは”時間にルーズ”というよりは”時間を守る”がスペイン人にとって優先順位が低いのかなという気がします。”時間を遅れないように”とストレスを感じることはないですし、こちらが時間におくれても”だらしがない””礼儀がない”という風に思われることもないので、とても楽です。

5.日曜の午後は家族の時間。
典型的なスペインの家庭では日曜に家族、(多くの場合親戚一同)集まってながーい昼ごはんを食べるのが習慣です。スペイン人にとって”日曜の午後”は”家族のためにとっておく時間のようです。

6.えんえんと続くご近所さんたちの夕暮れ時の会話
スペインにはところどころに小さな広場(Plaza)や道に並んだベンチをよく見かけるのですが、夕方になるとご近所さんたちが広場やベンチに集まって延々と長話が始まります。スペインでは地域の人たちとの結びつきが強く、アパートなどでは隣に住んでいる人はもちろん、ほとんどの場合は同じ建物に住んでいる人たちはみな顔見知りです。

7.お休みはしっかり取る
日本ではほとんどもお店が年中無休ですが、スペインでは基本的にお店は日曜日は閉めなければならないことが法律で決められています。(日曜お店を開きたい場合は別途許可を得る必要があります。)レストランは例外で日曜も営業の許可があるのですが多くのレストランが日曜の夜から月曜にかけて休みを取ります。またスペインの会社では有給休暇が3週間あり、みな例外なくきっちりと取得します。

もちろん、”スペイン人が日本から持ってきてほしい習慣”も逆にありますので、またあらためて紹介させていただきます^^

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”月”を使ったスペイン語の表現

今日からいよいよ9月。空が特に美しく晴れ渡って住んで見えるのが9月中旬から10月上旬といわれ”十五夜”のお月見もこの時期ですね。
”月が一年で一番美しい季節にちなんで、スペイン語で”月(Luna)”をつかった表現をまとめてみました。
ぜひ、お月見しながら覚えてしまってください^^

■ Estar en la luna
直訳すると”月にいる”、となりますが、実際に月にいるわけではなく、(対象となる人物が)”ぼーっとしている、あるいは他の事を考えていたりして気持ちがその場所にない状態”を表します。

たとえば、家を出てからしばらくして他の事に気を取られていて鍵をかけたかどうか覚えていないので、すぐに確認して戻ったときは家をでたとき”Estaba en la luna”といえます。
また質問をされたけれど、他の事をかんがえていて質問が理解できないときも”Esta en la luna”の状態です。
同じ意味の表現に”Estar despistado”カジュアルな口語表現だと”Estar empanado”があります。

■ Perdir la luna
“月を頼む、オ-ダ-する”。ピザや値は張りますが、車でも、オ-ダ-しで代金を払えば調達可能です。ただ”月”はいくらお金をはらったところで調達してもらうことは不可能です。このことから”手に入れることが不可能なもの”を意味します。
特に恋愛関係でよく使われる表現で、片方が相手に無理なお願いばかりするようなときに”le está pidiendo la luna”といわれることが多いです。

■ Quedarse a la luna de Valencia
”バレンシアの月とともに過ごす”聞いただけだと全くなにを意味するのか分からない表現ですが、”期待していたものが、達成できなかった/手に入らなかった”ことを意味します。
なぜバレンシアの月なのか、は歴史に基づいているようです。中世のころバレンシアの町は塀で囲まれていて、塀のドアは決まった時間に閉じられていました。なので、ドアが閉まる時間に間に合わなかった住人は家に戻ることができず月明かりとともに夜を過ごす羽目になります。”入れると思っていたけれど、間に合わなくては入れなかった”ことから”月と夜を過ごすことになった”から由来して”期待したものが達成できなかった”という表現になりました。

■ estar de buena luna/estar de mala luna
毎日満ち欠けをし、変化が激しい月の様子は、変わりやすい人間の感情と共通する点があると、きっと誰かがおもいついて出来上がった表現が”estar de buena luna/estar de mala luna”です。”Esta de buena luna”は”機嫌が良い状態”(同意語は”Estar de buen humor”
”Estar de mala luna”は”機嫌が悪い状態”(同意語は”Estar de mal humor”となります)

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