スペインのクリスマス宝くじ、今年は…。

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スペイン人にとって一年で最も大切な行事である”クリスマス”。もちろん、家族との団らんも大切なイベントですが
それと同じくらい、盛り上がるのが”クリスマス宝くじ”です。

■ スペインのクリスマス宝くじの仕組み

概して”宝くじ”好きな国民性で年がら年中宝くじ売り場は盛況しているのですが、その中でも賞金の高さから一番盛り上がるのが”Loteria de Navidad(クリスマス宝くじ)”
一等賞は賞金の高さから”El Gordo”(ふとっちょ)と呼ばれています。ちなみに一等賞の賞金金額は400万ユーロ(約5億2000万)です。
仕組み的には170番までのSerie(セリエ)と呼ばれる”グループ番号”があり、その下に00000から99999までの10万通りの番号が並びます。そしてそれぞれの番号は同じ数をもったくじが10枚存在し、10枚セットを200ユーロで買うこともできますし、一枚を20ユーロで買うこともできます。20ユーロで売られる一枚一枚はDecimo(スペイン語で10分の一)と呼ばれます。
またお店などが一つの数字を買い取り、小さな単位にわけて5ユーロや2ユーロで販売されることもあります。

■ クリスマス宝くじ2018年バージョン

毎年凝った造りのショートムービーで話題になるクリスマス宝くじのCM.
今年はマドリッドの市場が舞台です。

クリスマスを目前にした21日の朝、マドリッドで鍵屋を営むファンはいつものように朝のコーヒーを市場のカフェテリアで飲んでいます。

店主;La noche buena, que? al pueblo como siempre
(クリスマスイブ、どうするの?いつものように村へ?)

ファン;No creo,
(そうは思わない)

店主;Vamos sigues enfadado con tu hermano.
Mira me han sobrado unos decimos que no voy a devolver。
jugamos una a medias? Imaginate que toca
(まだ、お兄さん(あるいは弟)に怒ってるのね。
そうだ、宝くじがあまって返すつもりもないんだけれど、
半分つづしない?もしかすると当たるかも)

ファン:Venga pero me lo quedo entero, imaginate que toca
(いいね、でも一枚全部買うよ。当たるかもしれないしね)

その夜仕事を終えて、店を閉じているとギリギリの時間に
鍵のコピーをしてほしいと一人の女性に頼まれるものの冷たく断るファン。

そして次の日はクリスマス宝くじ発表の日、いつものカフェテリアに座ってコーヒーをのんでいると
昨日冷たく断った女性が現れます。
そして、宝くじの当たり番号の発表が行われ、ファンが前日にカフェの店主から買った番号がEl Gordoの大当たり・・・。

ここからファンに不思議なことが起こり始めます。
目を覚ますとまた12月22日、昨日経験したことと全く同じことが起こります。
真っ黒に焦げるトースト、エレベーターのドアが閉まる瞬間に”まってくれ”と声をかける隣人
(ファンは無視してさっさといってしまいますが)
通りでぶつかってくるクリスマスツリー。

Esto ya lo he vivido..
(これすでに経験したよな…)

夢を見ているような気持になったファンはカフェテリアの店主に尋ねます

ファン;Pilar que dia es hoy?
(ピラー、今日は何日だい?)
店主;El dia 22
(22日よ)

昨日起こったことと全く同じことが起こり、また”El Gordo を当てる”という経験をするファン。

そしてまた目覚めると22日。ここでふと気が付いたファンはカフェテリアをおとずれ残っているDecimoをすべて買い取ります。

ファン;Pilar te quedan decimos de los de ayer?
(ピラー、昨日の宝くじまだ残っている?)
店主; Si, por?
(もちろん、なぜ?)
ファン;Damelos todos
(全部くれ)

宝くじをあてて、一人でごちそうを食べるファン。

そしてまた22日がやってきます。El Gordoの当たり番号を知ったファンは、賞金がもらえる可能性のある番号をメル̚カドからすべて買い取ります。

なんどもEl Gordoの当たりを繰り返すファン、そしてとうとう、

”Que se siente? pues lo mismo de ayer antes de ayer del antes antes de ayer, muy cansado”
(どう思うかって?昨日も同じ、おとといも同じ、その前の日も同じ、もう疲れたよ)

そしてまたおとずれる22日。今日は隣人を待ったのかエレベーターに一緒に乗っているファン、隣人が言います。

Que bonita es la navidad, lastima que pase tan rapido.
(クリスマスは本当にいいね、早く過ぎてしまうのが残念だよ)

そしていつものカフェを訪れ、

”Pilar Dame todos los…”
(ピラー、全部の…)

といいかけますが、今回は宝くじの残り番号をすべて買うのはやめます。
そしていつもの22日のように、前日冷たくあしらった女性が隣にやってきます。
店主との会話から彼女の父親が入院していてクリスマスも病院で過ごさなければならないことを知ります。

ファン;”Bueno quiza hoy tengais una alegria”
(もしかすると、今日いいことが起きるかもしれないよ)

隣に座った女性:”No que va si a mi con todo el lio se me ha pasado comprar”
(あり得ないわ、(父親の看病で忙しくて宝くじを)買うことすらできなかったもの)

女性は、ファンが前日冷たく店を閉めた鍵屋だと気が付きます、ファンは彼女に”じゃあ、自分の持っている番号を半分半分にしよう”と提案します。
(ファンは番号が”El Gordo”を当てることを知っています。)
彼女は”今はコーヒーのお金をだけしかもっていないからいい”と断りますが、”当たってから払ってくれればいい”と差し出します。

そしてEl Gordo当選番号の発表、女性がファンの持っている番号が当たったことに気が付きます。

隣に座った女性:”Qye es tu numero Que te ha tocado”
(あなたの番号よ!あなたは宝くじあたったのよ”

ファン;” No es nuetro numero nos ha tocado los dos”
(いや、これは僕たちの番号だよ、僕たちが宝くじにあたったんだよ)

翌日23日ジョアンが目を覚ますとラジオからはEl gordoの当たり番号が出た市場ではまだお祝いが続いているとのニュースが流れます。

最後、”El mayor premio es compartirlo”(一番の賞金は”分かち合う”ということ”)のコピー。

スペインではクリスマスの日は、普段なかなか会うことのない家族や親戚が集まって楽しい時間を分かち合う(Compartir)する日です。
そのことともかけて”どんなことでも分かち合うことができるからこそにすばらしい”がこのCMのメッセージのようです。

しかしなから、毎年のように凝りに凝った感動大作ショートムービーを宝くじのために作成する、スペイン人の宝くじへの情熱は脱帽・・・。
今年はだれのところに”El Gordo”か届けられ、どんなドラマが生まれるのかも楽しみです!

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