スペイン編”クリスマスをめぐる終わりなき戦い”

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12月25日のキリスト教の生誕記念日、Navidad(クリスマス)はスペイン人にとっては、私たち日本人が想像している以上に”国民的一大行事”です。
スペイン人にしてはめずらしくこの行事に限っては時間をかけて準備が行われます。(なのでクリスマスが近くなると、値段が極端に上がってしまう食材などもあります)

ただその準備の仕方やクリスマスそのものにはそれぞれ意見が異なることも結構あるようで、毎年この時期になるといたるところで繰り広げられる、スペインならではの”クリスマスをめぐる終わりなき戦いとは・・”

1.そもそも”クリスマス”が楽しみなのかそれとも”いっそのことないほうがいい”のか
クリスマスはとくにプレゼントをたくさん用意しないといけないので、かなりの出費になります。それぞれの懐事情によって”クリスマスが楽しみな人”と”クリスマスなんて来なくてもいい”という人がかなりはっきりと分かれます。

1. どっちの宝くじを買うのか?
この時期”宝くじ”は全スペイン国民にとって一大行事です。19世紀から続く伝統的な”Loteria de Navidad(クリスマス宝くじ)”を買うかそれとも40年前からはじまった”Loteria de Nino”(レイエス・マゴス、東方三賢者の日を記念した宝くじ)を買うのかこの時期はジレンマがあるようです。

3.レイエス・マゴス(東方三賢者)かサンタクロースか
これはおそらく”スペインならでは”だと思うのですが、”誰がプレゼントを持ってくるのか?”。地域やそれぞれの家庭によって違い、”1月5日の夜に東方三賢者がもってくる”家庭と”12月24日にサンタクロース(Papa Noel)が持ってくる家庭、そして両方持ってくる家庭もあります。

4.ベレンかクリスマスツリーか
もともと何世紀も前からスペインにはクリスマスの時期は”Belen(ベレン)”キリスト生誕の様子を描いたミニチュアを家に飾る習慣がありました。ただ20世紀になってから”クリスマスツリー”の習慣が外国からスペインに持ち込まれ、現在はクリスマスツリーを飾る家のほうが多いようです。

5. 固いトゥロンか柔らかいトゥロンか
スペインで伝統的に”クリスマスのお菓子”とされている”トゥロン”。固いタイプのもの(アーモンドが入っているもの)と柔らかいタイプのもの(卵黄クリームでできているもの)の2種類があります。”どちらのテゥロン”にするか、もクリスマスならではのジレンマです。

6.クリスマスイブの夕食、クリスマス当日の昼食どっちが大切か?
スペインではほとんどの場合、24日と25日は”クリスマスの食事”として長い時間をかけて豪華な食事を楽しむのですが、万が一ほかに”楽しそうなお誘い”を受けた場合、どちらを家族と過ごすのか、はそれぞれの人によって意見が異なり、”どちらが優先されるべきか”の模範的回答はないようです

7.伝統的なロスコンか、中身のいっぱいつまった”ロスコン”、どっちを食べるのか
スペインでは”クリスマスケーキ”的な存在の”ロスコン”、1月5日、東方三賢者の祝日に食べる大きなドーナツの形をした甘い菓子パンです。伝統的なものは特にフィリングなどはないのですが、最近はこのロスコンにクリームやチョコレートのフィリングを詰めたものが発売されるようになったようで、甘党のスペイン人にとっては”伝統的なものと、新しいもっとおいしそうなロスコンどっちにするべきか・・・”究極の選択のようです。

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