”やっぱり”!とうなずいてしまうスペイン人の10のステレオタイプ

”スペイン人はフラメンコを踊れる”や”パエリアとサングリアが好き”、といろいろな”ステレオタイプ”が存在しますが
実際のところ真実ではないことも多々あります。反面、”やっぱりそうだった”と納得する期待を裏切ってくれないステレオタイプも。

スペイン人は実際のところ・・・

1.英語があまり得意ではない
おそらく外国映画が全部スペイン語に吹き替えられていることも関係しているとも思うのですが、スペイン人はあまり英語が得意ではありません。バルセロナやマドリッドの大都市でもまだまだ英語が通じないことはざらにあります。

2.お酒が好きである。
日常生活、スペイン人の普段の食生活とお酒はきってもきれない存在です。レストランにいけば”水かワインか”と尋ねられますし、昼間からビールを一杯というのも週末に限らず日常の風景です。スペインがワインの名産地であることも関係しているのかも知れません。

3.食べることが大好き
スペイン料理の文化は種類が豊富でバラエティに富んでいることはよく知られていますが、”食べ物”そのものもさることながら”食べる”ことに時間をおしみなく注ぎます。スペイン人が昼ごはんを”夕食”の時間帯までえんえんと食べているのは特に週末においてはよく目にする光景です。

4.バルの数が異常に多い。
住民一人につきバルがひとつある、とまで言われるほどスペインにはたくさんのバルが存在します。実際のところコカコーラの調査によれば
国民135人につきバルが一つあるそうで、やはりバルの数が多いことには変わりがなさそうです…

5.教会の数も異常に多い。
スペインの都市を旅行すると必ず”見どころ”としてあげられる”カテドラル(たいていの場合その年で一番規模の大きい教会)”その他にも
各地域ごとにいくつかの教会があります。”バル+教会”でスペインは成り立っているともいえそうです・・。

6.料理が得意
ミシュランレストランの数も多く世界で唯一ミシュランの星を7つ獲得したカルマ・ルスカリェーダもスペイン人です。

7.かなり人懐っこい
日本人に比べるとかなりパーソナルスペースが近い人たちです。同じヨーロッパでもドイツ人などはびっくりすることがあるそうです。

8.はなし声が大きい
スペイン人にしてみれば’イタリア人のほうがひどい”そうですが・・。日本人の私たちから見ればどちらもあまり変わらず^^;普通に話しているだけなのだそうですが、スペイン人はいつもおお声で叫んでいるように見えてしまいます・・。

9.他のヨーロッパ諸国とはかなり違う”スペイン時間”
昼食の時間、夕食の時間、夜出かける時間…が他のヨーロッパ諸国にくらべて2時間ほどずれています(苦笑)そしてまだまだ昼の時間帯(14時から16時まで)完全に閉店してしまう商店も少なくありません。

10.”無料”のものに惜しみない情熱を注ぐ
なにか”無料”のものがあると、長い行列を作ってでも時間を気にせずに待つ人たちです。無料のものに限らず、宝くじやバーゲンの初日なども延々と行列を作って時間を気にせずに待っている光景をよく目にするので、スペイン人は”列で待つ”こと自体あまり苦にならないのかも知れません・・。

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カタルーニャは結局独立する、しない?州議会選挙のおさらい

去る12月21日に行われたカタルーニャの州議会選挙。
独立宣言を強行突破し、政治的に不安定な状態への打開策として(おそらく中央政府は”反独立派が勝利し事態に決着がつくだろうとの意図のもと)前倒しで行われた州議会選挙。

投票率は83%と史上最高を記録し、当然のことながら州民の関心の高さがうかがわれました。、結果は”反独立政党が総合的には得票数を独立派に上回った”ものの、得票数の割合に応じて各政党に議席数が割り当てられる比例代表制のため独立派が過半数の議席を確保し、独立派の勝利となりました。若干得票数に違いはあるものの2015年に行われた選挙と全く同じ結果になっています。

■ カタルーニャ州会議選挙の結果概要

第一党 Cuidadanos 37議席(市民党:反独立派中道右派)

第2党 Junts per catalunya 34議席(カタルーニャのための結束:独立中道右派)

第3党 ERC(Esquerra Republica Catalana) 32議席 (左派カタルーニャ共和党 :独立中道左派)

第4党 PSC(Partidos solialistas de catalunya) 17議席(カタルーニャ社会党:反独立中道左派)

第5党 Cec(Catalunya en comun) 8議席 (全ての人のためのカタルーニャ:反独立急進左派)

第6党 CUP(Candidatura d’Unitat Popular) 4議席(人民統一候補:独立急進左派)

第7党 PPC(Partido popular Catalunya) 3議席(国民党:反独立中道右派)

今回、前回の選挙では一つの政党として参加していたプチデモン前首相を代表とする独立派のJxSi(Junts per Si)が今回の選挙ではJunts per catalunya(カタルーニャのための結束)とERC(Esquerra Republica Catalana:左派カタルーニャ共和党)の2党に分裂したため議席の割り当ても分かれどちらの政党も第一党となることはできませんでした。
代わりに反独立派のCuidadanos(市民党)が大幅に議席数を伸ばし第一党となりました。反面、ラホイ首相の属する国民党は前回の選挙より大幅に議席数を減らし(前回の選挙では11議席)、国民党の票が同じ反独立中道右派の市民党に流れたことが想定されます。

■ なぜ反独立派が得票数で上回るのに、独立派の勝利といわれるのか?
総議席数135席のうち、独立派の政党が合計で70議席を獲得したため過半数となり連立政権の樹立が可能になります。州首相は連立政権の代表が州首相に任命されまた議会の決定は過半数により行われるため独立に有利な政策の決定がしやすくなるという仕組みです。
ちなみに市民党は第一党となりましたが、残りの反独立派政党の議席数をすべてあわせても連立政権を立てるには議席数が足りません。

■ これからまたカタルーニャは独立を試みるのか?
独立派が勝利したものの、Junts per catalunya(カタルーニャのための結束)の党首であるプチデモン前首相はまだベルギーに滞在しており、スペインでの逮捕状は取り消されていません。方や、ERC(Esquerra Republica Catalana:左派カタルーニャ共和党)の党首 ユンケラス氏も反逆罪で告訴され、拘束されている状態です。なお10月27日に行われた独立宣言に関しては独立派にも疑問を呈する動きがあったため、まずは中央政府との対話を試みる方法で進められるかと思います。そのため今回は独立急進派であるCupとは連立を組まず、代わりに反独立派であるCec(全ての人のためのカタルーニャ)との連立を試みるともいわれています。
Cecは反独立派ではあるものの、反中央政府のスタンスをとっており、特に今回独立選挙に対する中央政府の暴力による弾圧や独立運動のリーダーを拘束に対して強く抗議をしています。そのため独立に対する考え方は違うものの連立は不可能ではないでしょう。その場合独立そのものよりも、自治権の拡大に向けての話し合いが行われていくことになるかと思います。

選挙後、プチデモン前首相がラホイ首相にスペイン国外での対談を申し入れたところ、たった2時間後に断られたようで、まだまだ事態の収束には時間がかかりそうです。
個人的には、そもそもカタルーニャが独立を強行突破しなければならなくなったのは中央政府が断固として対話を拒んできた結果に思えるので、今回の選挙の結果を受けて中央政府の歩み寄り、少なくとも弾圧ではなく対話を望みます。
今回の選挙ではラホイ首相の属する国民党が大惨敗したことも、カタルーニャ州民の民意を表していると思います。

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スペイン全国民のクリスマスの必需品”El Gordo”とは?!

スペイン人にとってクリスマスは一大行事。

食事やプレゼントと一年で一番時間をかけて準備を行うため、クリスマス前は日曜・祝日も通常は閉まっているお店やスーパーが開店し、いたるところで行列が見られます。

そして、この時期この”行列”が一番長いのは、なんといっても”宝くじ売り場”。
毎年12月22日に当選発表が行われるクリスマスの宝くじ”El Gordo”(スペイン語で”太っちょ”)は、世界中でもっとも賞金が高い宝くじとされていて、過去に当たりの出たことのある人気の売り場などでは、宝くじを買い求める人たちが何時間も列を作ります。

■ スペインの世界一の宝くじ、賞金金額は?
参加者によって賞金の合計金額が変わり、今年は宝くじの売り上げかなり上がったため今年の賞金総額は約3000億円、一等は4億円とされています。ちなみに2015年は18歳から75歳のスペイン国民約73パーセントが宝くじを購入したそうです。

■ ”El Gordo”の歴史
クリスマス宝くじとしてカディスで第1回目の販売が1812年に行われました。それ以来毎年12月22日に抽選が行われ続け、スペイン市民戦争の間も中止されることはありませんでした。世界で2番目に歴史のある宝くじとされています。

■ ”El Gordo”のしくみ
6つの数字からなる宝くじは、抽選の日に選ばれた数字に賞金があたえられるという仕組みになっています。なので、ある特定の数字をどうしても購入したいというときはその数字を売っている場所をオンラインで検索することもできます。
購入する人数がかなり多いことからひとつの当選番号を最高で165人の人と共有することになり、”世界最高賞金額”宝くじであっても一等が4億円と個人に充てられる賞金は”それほど”高額にはなりません。

それぞれの数字の組み合わせは200ユーロで、多くの人は”Decimo”とよばれる10分の1に分割されたチケットを購入します。

■ クリスマスの風物詩のひとつ”El Gordo”の広告キャンペーン。

毎年凝った造りの広告でクリスマスを盛り上げるのに一役かっていますが
今年はとうとう短編映画まで登場…人気の高さがうかがえるようです。

マドリッドを舞台にしたショートムービー、ぜひご覧ください(笑)

また夏には、外国人に向けて別のユーモラスな広告キャンペーンが行われました。
(ちなみにEl Gordo”の売り上げの35%は外国人だそうです。

■ 12月22日の当日の様子
抽選は3時間以上にわたって行われ、抽選の様子はテレビによって生中継放送が行われます。
代々抽選はマドリッドのサン・イルデフォンソ小学校の生徒たちによって行われ、賞金の一部がもともと養護学校だったこの小学校に寄付されるそうです。

■ 2011年は村全体が宝くじに当選

El Gordoが行われてきた200年間においてはじめての出来事として”歴史に刻まれている”のが2011年の”村全体”の当選です。
アラゴン地方ウエスカにある人口250人のSodetoという小さな村では、たまたま外国からきて”EL Gordo’についてあまり知らなかったギリシア人の村民を除いて住民全員でひとつ番号を購入したそうです。当選賞金はなんと120億、それぞれの村民が購入した額に応じて賞金が分配されたそうです。

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スペインの一味違う!?クリスマスの習慣

キリスト教信者が国民の大多数を占めるスペインではクリスマスは一年で最も大切な行事の一つ。日本と違って12月25日は祝日ですし、
お祝いも盛大に行います…が、”宗教的な違い”だけでは説明しきれない、ちょっと独特なクリスマスの習慣も。

”スペインの一味違うクリスマス”はこんな感じです。

■ サンタクロースの存在感が薄い

スペインでは一般的には、プレゼントを持ってくるのは東方の三賢者(Los Reyes Magos)。
またスペインにはサンタクロースがいっぱい?の記事で触れさせていただいたように
地区によっては”独自のサンタクロース”がプレゼントを持ってくる場合もあります。

そしてサンタクロースはクリスマスモチーフとして用いられるものの、子供たちに人気があるのは断然3人の賢者たち。
ちなみに子供たちがプレゼントをうけとるのはクリスマスイブの12月24日ではなく当方の三賢者がイエスキリストに贈り物を運んできたとされる1月5日の夜です。

■ 存在感の証明?!サンタクロースたちがマドリッドの街を駆け抜ける”サンタクロースマラソン”

毎年マドリッドで行われるチャリティマラソンでは千人近い参加者が赤と白のサンタクロースのコスチュームに身を包んでマドリッドの街を駆け抜けます。

■ 国民の8割弱が購入する世界一賞金額の高い”クリスマス宝くじ”

この時期、ひっきりなしに人の列をみかけるのが”宝くじ売り場”です。クリスマスの宝くじは”El Gordo(訳は”ふとっちょ)”と呼ばれ、なんと国民の75%が購入するそう。そのため賞金額も世界一の高額になるそうなのですが(2015年は一等が5.2億円)。6数字から成る番号はひとつの組みあわせが200ユーロ。そのため、商店や会社などで購入し、クリスマスプロモーションや少額づづ出し合ってみなで購入(あたったら賞金をみんなでやまわけ)される場合が多いです。

■ カタルーニャのクリスマスには欠かせない存在の”Tio Nadal(カステリャーノでは”Tronco de Navidad”)

別名”Caga tio”で木の幹の部分に顔(通常は笑顔)が書かれ赤い帽子をかぶった人形で、12月にはいると、この木の幹の人形に食べ物をそなえ、寒くないように毛布をかけておく習慣があります。12月24日のクリスマスの夜、子供たちは歌いながら杖でこの幹をたたくと次の日の朝にはお菓子(Turron)をだしてくれるといういわれがあります。(サンタクロースの別バージョン?)
クリスマスが過ぎると薪と一緒に燃やされます。

■ なぜか歌いながら決まる”ラッキーナンバー”

1771年から続く伝統で、クリスマスの宝くじの当選番号はマドリッドのサンイシドロスクールの孤児たちが歌いながら読み上げることになっています。これはかつてサンイシドロの孤児たちが施しを得るためにマドリッドの街中を歌ってあるいたことから来ているとされており、また孤児たちは家族がおらずしがらみがないためにより公正であるとして、宝くじの当選番号を選び読み上げる役割に適しているからだそうです。

■ 多すぎる”クリスマススイ-ツ”
スペインの”クリスマスケーキ”存在である”Roscon de reyes”(三賢者の祝日に食べるパンケーキ)そしてクリスマスの食事には欠かせないアーモンドヌガ-でできたTurron,サクサクした独特の食感の焼き菓子Polvoronをはじめとしてクリスマスの食事はメインの食事もさることながらスイ-ツのオンパレード。とくに24日25日26日の3日間は盛大な食事をする家庭が多いため、この日を過ぎると“あからさまに丸くなっている”人たちを結構な割合で見かけます(笑)

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家族に関するスペイン語単語

クリスマスや年越しなど12月はスペインでは普段にまして”家族の集まり”の機会が多くなる時期です。

特にクリスマスはおじいちゃんおばあちゃん、おじさんおばさんそしてその子供たち・・・と’親戚一同”で集まるのが一般的です。

”家族”にスポットライトのあたる12月にかこつけて”家族(La familia)”に関するスペイン語単語、いろいろなものがありまた関係性によって呼び方が変わってきたりでこんがらがりがちなのですが、をあらためておさらいしてみます。

まず、一番の基本は

El Padre(父親)/ La Madre(母親)
あるいは本人たちからするとMi Esposo(夫)/ Mi Esposa(妻)。
口語ではMi madrido, Mi mujerがよくつかわれますが、Mi madridoは、”うちの旦那” Mi mujerは”うちのヨメ”的なニュアンスかとおもいます。

そして El Hijo (男の子の場合の”子供)/La Hija(女の子の場合の子供)
本人たちからはEl Hermanos(兄弟)/La Hermana(姉妹)
兄はHermano Mayor 弟はHermano menor (あるいはHermano pequeno ということもあります)
姉はHermana Mayor 妹はHermana menor (あるいはHermana pequena ということもあります)

長男はEl mayor 長女は La mayor 三人兄弟の場合の真ん中は El hermano mediano 姉妹の場合は La hermana medianaです。

両親の両親、祖父母は El Abuelo(祖父)La Abuela(祖母)
そして孫はEl Nieto(男の子の場合)La Nieta(女の子の場合)、ひ孫はEl Bisnieto(男の子の場合)/La Bisnieta(女の子の場合)

両親の兄弟にあたるおじ、おばはEl Tio(おじ)/La Tia(おば)
でその子供にあたるいとこはEl Primo (男の子の場合)/La Prima(女の子の場合)です。
自分の兄弟、姉妹の子供に当たる甥は El Sobrino 姪は La Sobrina です。

そして直接血がつながっていないパートナー側の家族に関しては

パートナーの父親がEl Suegro,母親は La Suegra
パートナーの兄弟、義理の兄弟・姉妹に当たる関係は、男性の場合はEl Cunado 女性の場合はLa Cunadaとなります。
また自分の子供のパートナー(義理の息子・義理の娘)、男性の場合は El yerno 女性の場合は La nueraです。

特にクリスマスは上記の家族のメンバーが総動員、一日中おしゃべりしながら大家族のだんらんを食事とともに楽しみます。
通常スペインは24日の午後(地区によっては24日は祝日)は仕事を早めに切り上げ、家族が遠くに住んでいる場合はこの日は仕事を休んで帰省する人もいるほど、”クリスマスの家族のだんらん”は大切な行事です。
”大家族”なのでいろいろな単語が交錯していますが(笑)機会があれば家系図などでまとめてみるのもよいかもしれません。

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スペイン人のステレオタイプ:その3

以前の記事で

シャイ、用心深い、ケチで楽天家…スペイン人のステレオタイプとは?

スペイン人のステレオタイプ:その2

スペインのそれぞれの自治州、州民の”傾向”について触れましたが、完結編?!

同じ”スペイン国民”といえどももともとは違った国の寄せ集めから成り立った歴史があるだけあり、
州民性にはかなり違いがあるようです。
でも”一つの国にいながらいろいろな国を旅しているような気分になれる”ので訪れる側にとっては
楽しいかも?!
残りの”州民”はこんな人たちです。

■ Los castellano-Manchegos (カスティーリャ・ラマンチャ地方)
ドンキホーテの舞台であるカスティーリャラマンチャ地方の人たちは”素朴で簡素”で他のスペインの地方の人たちとは明らかに”笑いのツボ’が違うといわれています。またドンキホーテの影響?か、会話表現がとても豊かな人たちだそうです。

■ Los cantabros (カンタブリア地方)

スペイン北部海に面したカンタブリアは”スペインで一番おいしいアンチョビ”を生産する地方です。この地方の人たちは”歌うように話す”のが特徴でまた自尊心(プライド)が高いことでも知られています。

■ Los Valencianos (バレンシア地方)
バレンシア出身で政治汚職をする政治家が絶えないせいか、バレンシアの州民性も”信用できない”と思われている傾向があるようです。
また”火祭り”をはじめとする様々な大規模なお祭りがおこなわれる州で”お祭り好き”のイメージも。”ルックスがいい人が多い”こともバレンシア州民の特徴だそうです。

■ Los extremenos (エクストラマドゥ-ラ地方)
ポルトガル、アンダルシア地方、カスティーリャ・ラマンチャ地方に接しているエクストラマドゥ-ラ地方は、その地理的な条件からか
かなり特徴的なアクセントで(上記の3つの地方の言葉を混ぜたようなアクセントだそうです)他の地方のスペイン人が理解できないこともあるそうです。また農業や畜産業がさかんなことから、”素朴で自然が好き”な傾向があるそう。

■ Los murcianos (ムルシア地方)
バレンシア地方とアンダルシア地方のちょうど間にいちしながら、二つの地方とは全く違う文化を持つムルシア。ラテン語に似たこの地方独特の言語(Murciano)も存在します。この地方の人たちは”何にでもレモンをかける”癖があるそうです(笑)、またスペインの農産物の多くはムルシア産、この地方は素朴で栄養たっぷり、おいしい料理がたくさんあることも知られています。

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スペインを訪れるべきは”秋”な6つの理由

スペインの観光シーズンのピークは3月の下旬、おおよそ毎年セマナサンタ(イースター)の時期から始まり、ヨーロッパのバケーションシーズンが終わって気候が涼しくなり始める9月の下旬から10月に終了します。
しかしながら、リピーターやスペイン通が断然お勧めするのは10月から11月の”秋”、その理由とは…

1.紅葉が美しい。

日本の気候と似た地中海性気候のスペイン。そのため地域によっては紅葉の美しい景色を楽しむことができます。
マドリッドのレティロ公園の紅葉の様子

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2.過ごしやすい気候

12月の半ばあたりからは本格的に寒くなりますが、10月から11月にかけては寒すぎずとても過ごしやすい気候です。外歩きなどもかなり気温が上がる夏に比べるとずっとしやすくなります。(とくにマドリッドなどの盆地やアンダルシアでは夏の日中は観光にも差し支えるほど暑さが厳しくなりがちです。)


3.観光客が少ない

夏の間は観光客であふれている美術館や世界遺産もピークを過ぎた秋になると人が減るため待たずに入れたり、ゆっくり見たりすることができます。特に夏のピークシーズンは、予約すら取ることのできない世界遺産などもこの時期だと直前や当日でも予約が取れたりするので便利です。またもし列に並ぶことになっても夏の炎天下よりはずっと楽です。


4.ワインが一番楽しめる季節

”ボジョレヌーボー”の解禁も秋であるように、実りの秋。気温もすこし下がるので赤ワインを楽しむのにぴったりな季節の始まりです。スペインワインの名産地であるリオハやリベラ地方のワイナリー(Bodega)を訪れるには一年で一番適した時期です。

5. 暖かい料理が楽しめる
Cocido Madrireno(コシード マドリレーニョ、マドリッド風シチュー), Sopa de Ajo(ソパデアホ、にんにくのスープ), Fabada Astrianas(ファバダアストリアーナス、アストリア流豆の煮込み), Caldo Gallego(カルドガイエゴ ガリシア風煮込みスープ) などスペイン料理は煮込み料理も多いです。夏の間は暑くて遠慮してしまう煮込み料理も秋なら存分に楽しめます。また定番のChurro con Chocolateも気温の下がった秋のほうが断然楽しめます。
またバルセロナのあるカタルーニャ地方でも11月からぼちぼちと冬限定の”カルソッツ(ネギやき)”を出すお店が現れ始めます。


6.焼き栗、焼き芋スタンド

初めてみかけたときとてもうれしく感じたのですが、スペインにも焼き芋のスタンドや焼き栗のスタンドがあります。日本と同じ方式の”石焼き芋”なのですが、スペインのお芋は日本のものより甘く柔らかくてお菓子のようです。焼き栗はできたてほかほかのものを新聞紙にくるんで渡してくれます。少し寒くなり始めた季節にピッタリのスナックです。

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10分で分かるかも知れない?!カタルーニャの独立運動まとめ

カタルーニャの独立騒動、スペイン現地の実際の反応は?

の記事を書いた時にはここまで大きな騒動になるとは思っていませんでした。(おそらく問題は長期化だろうとは予想はできましたが)

正直なところ、現時点でどうなっていてこれからどうなるのか、バルセロナにいても客観的に事実を把握しにくい状況ではあります。(新聞を読んでも”独立派”か”反独立派”かで事実の捉え方が全く異なってきますし、人伝えに聞いてもその人が”独立反対”か”独立賛成”かのスタンスによってかなり事実に対する解釈が違ってくるのです。)

また日本ではカタルーニャ独立運動に関してこれまであまりニュースにならなかったこともあり、今回の件に関して突然プチデモン州首相が勝手に住民投票を行い独立宣言をして問題を起こしたと思われている印象も受けるので、できる限り客観的に今回の独立問題の動きをまとめてみました。

■ 近代独立運動の直接のきっかけになった2010年のカタルーニャ自治憲章の違憲判断

”独立運動”の起源をさかのぼれは、何世紀も昔になってしまうのですが、おそらくここ数年独立運動が高まりをみせたのは2010年最高裁判所によるカタルーニャ自治憲章の違憲判断が直接のきっかけといわれています。
カタルーニャ自治憲章は2006年に国会にて過半数賛成をもって制定されましたが(当然のことながら現在よりもカタルーニャに自治権が認められることを記した法律です。)その1年半後2007年に国民党(現与党当時の党首は現首相のマリアノ・ラホイ)によって違憲であると提訴を受けて最終的に2010年に違憲判決が下されました。
この判決を受けて、独立運動の機運が高まり、独立支持率が急上昇したといわれています。同2010年にはバルセロナにてカタルーニャ独立運動の歴史において最大規模の”自治抗議デモが行われています。参加者は100万人にも上るといわれ(バルセロナの人口は170万人なので、約半数以上の人が参加したことになります。)。このデモは独立支持団体Omnium cultural(今回2017年の独立運動にてこの団体のリーダーが、反逆罪で10月末に拘束され現地では釈放を求めた運動が続いています。)が指揮をとり、カタルーニャ州議会と国民党(PP)と市民党(Ciudadanos)以外の全ての政党が指示・参加を表明しました。

■ 2014年 カタルーニャの独立を問う非公式の住民投票

2014年11月、当時のマス首相により非公式の住民投票が実施されました。スペイン中央政府は阻止の意向を示したものの今回2017年の選挙のように直接的な妨害を行うことはありませんでした。選挙のの意図は”投票での独立賛成意思が直接カタルーニャの独立につながるわけではないが、スペイン政府と交渉するための政治的権限を得るきっかけになるだろう”というものでした
この選挙にはカタルーニャ住民の3分の一にあたる230万人が参加。約80%が”賛成”に投票をしたものの、投票率の低さから中央政府は選挙自体を”大失敗であった”と位置づけました。

■2015年のカタルーニャの州議会選挙

マス首相は2015年の州議会選挙を”独立の是非を問う選挙”として位置付け、結果的に独立派政党は議会で過半数を得ることができましたが独立支持政党の得票は47.7%と半数には届きませんでした。選挙後、議会において(独立派が過半数の議席を確保しているので)カタルーニャの独立手続き開始宣言がなされましたが直後にラホイ首相によって州議会が提訴され、マス首相はに2年間の公職追放と罰金が科されました。
その後、マス首相の後継者としてプチデモン州首相が就任しています。その際プチデモン首相はマス首相の意思を受け継ぎ、1年半以内に独立を問う住民投票を行うと発表しました。

■ 2017年 再び非公式の住民独立投票が行われる

2017年6月プチデモン州首相は10月1日に独立の是非を問う住民投票の実施、過半数が賛成であれば選挙後48時間以内に独立宣言を行うことを発表しました。住民投票は中央政府から送られた警察官によって武力阻止を受けるなどあったものの実施され、投票率は住民の43%うち賛成投票者は90%であったとされています。

■ 独立選挙その後、憲法115条の発動とカタルーニャ州の自治権の停止

この結果を受けて48時間以内に独立宣言が行われるかと国内は緊張状態となりましたが、結局宣言は行われませんでした。ただ政治的に不安定な状態になったことから、カタルーニャ州から本社移す企業が出始めます。(11月5日時点で約1700社が本社を移転したといわれています。)また大規模な独立反対のデモが行われたことなども考慮してか10月10日プチデモン首相は独立宣言に署名はするものの保留としスペイン中央政府との対話を望むとの意思を表明しました。

しかしながら中央政府は強硬な姿勢を崩さす、10月16日には独立運動の指揮を執る支持団体のリーダーが逮捕され(実質的には彼らの活動は政府から許可を得て行われているものであり、暴力的行為も行われていません)、その後カタルーニャ州警察のトップが解任されるなどの動きがあったため独立運動はさらなる高まりをみせました。また中央政府の強硬で独裁的なやり方に対して、反独立派の中にもそのやり方に対して抗議の声が生まれ始めています。

さらに21日にはラホイ首相がプチデモン州首相の解任、州会議の解散と自治権の停止(憲法155条の発動)を発表しました。憲法155条はスペインの40年間の民主主義の歴史においてこれまで一度も発動されたことがない法律です。
これを受けてプチデモン首相は10月27日州議会にて独立宣言の採決をとり、賛成の多数決をもって”独立宣言”を行いました。
直後に憲法155条が発動され、新しい議会が12月の選挙をもって発足するまでカタルーニャ州は中央政府の直接統治下になっています。

12月21日の州議会選挙には、独立派政党の参加も認められることとなったのですが、独立派の勝利の結果を恐れてか中央政府は独立派の首相を含む州政府のトップを”反逆罪”として告訴。11月2日に副州首相をはじめとする8人の州議会のトップが有罪判決を受けて拘束(本来ならば裁判にもっと時間がかかるはずであるのに異例な速さで拘束が決定されました)、逮捕状が出ているプチデモン首相は、”スペインには司法の独立性がなく公正な裁判をうけられない”とEU議会に判断を求めるためベルギーに移動しました。

11月4日スペイン中央政府が、プチデモン首相をはじめとするベルギーに移動した5人の州政府トップににEU逮捕状が出されベルギー政府に身柄の引き渡しを要求。プチデモン首相を含む州議会議員は11月5日に自ら出頭しました。この日の裁判でははプチデモン首相のスペインへの身柄の引き渡しは言い渡されず現在プチデモン首相らは保釈され、次のベルギーでの裁判にむけて準備中です。

確実にスペインの歴史の中でも語り継がれるであろう今回の”独立騒動”、バルセロナで暮らすものとしては事態が1日も早く落ち着いてくれることをただただ祈るばかりです。

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“正真正銘”のスペインバル”を見分ける方法

最近あまりバルセロナでみかけなくなった典型的な”バル”。
おしゃれなカフェやこぎれいなレストランは増えたのですがさみしい限りです。

そもそも”正真正銘のスペインバル”とはどんなものなのか、見分け方のポイントはこちらです・・・

1.テレビがなぜか音なしの状態でついている
テレビではニュースが流れているのに(字幕付きで!)なぜか全く違う音楽がながれてきて・・・画像と音が全く一致していません。
ただサッカーの試合のときだけは画面と音が一致します。

2.カウンター越しの壁に地元のサッカーチームの旗が飾られている

3.目立つ場所にハムが飾られている

4.なぜか音が響くような作りになっている。:
”にぎやか(うるさい?)であればあるほどよい”のがスペインバルらしく、壁は平らで、カフェマシーンの音、お皿の音、ウェイターの叫び声全てが壁に反射して2倍になるようになっているそうです。

5.ランチをたのむとかごに入ったパンがすぐに出てくる

6.新聞を比較するにはパーフェクトな場所。:
全国紙、地方紙、地域紙、スポーツ紙とさまざまな新聞が通常置かれています。

7.ビネガーがたっぷりかかったミックスサラダが出てくる。
ちなみにトマトはごく薄です。

8.特定のビールあるいは清涼飲料水メーカーの立て看板が立っている。

9.スロットマシーンと煙草の販売機がある;煙草はバル内ですうことはできませんが・・・

10.外看板に書かれた”Menu del dia(本日のランチ)”に必ずスペル間違いがある。:
スペル間違いがないならそれは”バル”ではなく”こじゃれた小料理屋”です。

11.観光地には英語に翻訳されたタパスの看板がかかっている: 
正確なさより”創造性”を追求した力作です。

12.メタル製の机と椅子がテラスに置かれている:
夏はメタルがやけどしそうになるほど暑くなることもあるのですが、それもテラス席の醍醐味のようです。

13.タパスと菓子パンが一緒にカウンターのガラス容器に並べられている:
トルティーヤ、サラダ、チュロ、クロワッサンと出せるものはおやつもおかずも一緒に並べておきます。

14.創造力にあふれたフレーズのかかれたポスターが飾ってあることがある。
それらしく書いてあるものの、よく読んでみるとあまり意味のないものがほとんどだったり・・・。

15. Plato combinadoが置いてある。:フライドポテト(あるいはお米)、目玉焼き、カツ(こちらではMilanesaとよばれています)、サラダが一つのお皿に盛りつけられたPlato combinado. Menu del dia(今日の定食)が気に入らなかったときのオプションです。

最近は減っていく一方ですが、かなり適当でツッコミどころ満載で愛嬌たっぷりの”スペインバル”。
数はすくなくなりつつあるものの、これからもずっと街のオアシスとして存在し続けてくれることを願います。^_-☆

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スペイン人のステレオタイプ:その2

シャイ、用心深い、ケチで楽天家…スペイン人のステレオタイプとは?
でスペインのいくつかの地方の人たちの”ステレオタイプ”について解説をさせていただきましたが,今回は続きで前回紹登場しなかった地方の”ステレオタイプ”です。今回は若干”スペイン通”向けではありますが、参考になれば幸いです^^

■ Los asturianos
自然が美しいことで知られるアストウリアの人々は“愛国心が強く”サッカー場、選挙とどこにでも青い背景に黄色の十字架の描かれたアストゥリアスの旗を持っていくそうです。また”シードルの名産地”としてしられていることもあり、お酒をよく飲み、牛乳は”Leche de Asturias(スペインの有名な牛乳メーカー)”の牛乳しか飲まないそう(これはこじつけかも知れませんが・・・)。語尾に”diminutivos”
(”in””ito/a”などの小さいものに対しての親しみを込めた愛称)をつける人が多いので、この言い回しをよく使う人はおそらく”アストゥリア地方出身”です。

■ Los arragoneses
マドリッドとバルセロナの間に位置するアラゴン地方。サラゴザのピラールの塔が有名です。この地方の人は、バイタリティにあふれ話声がおおきく(カタランの人たちも十分に大きいと思うのですが…^^;)物事をはっきりといいうダイナミックな性格だそうです。

■ Los casellano-Leonenses
サラマンカやバイアドリッドの位置するマドリッドから北東側にある”カスティージャレオン州”。まずこの地方の人たちはスペインの中で”もっとも正しいスペイン語”を話すとの認識があるようです。また寛容でうわさ好きでオシャレ好きな州民性があるそうです。

■ Los canarios
スペインよりもアフリカに近いカナリア諸島。本土とはまた違った文化を持つ土地ですが、カナリア諸島の人たちの時間の感覚は本土のひとたちよりさらにゆっくり、ゆっくりではなく”細部まで気を使っている”そうで^^;あるくときは建物を観察しながら、ご飯を食べるときは食べ物を詳細に味わいながら・・だそうです。また、もともと南米からの移民が多い土地で本土から離れていることもあり、カナリア出身の人たちはコロンビアとべネスエラ、キューバの3つを混ぜたような独特のアクセントで話します。

■ Los Navarros
牛追い祭り、サンフェルミンで有名なパンプローナのあるナバラの人たちは、”雑で乱暴”いいかえると”力ずよい力持ち”だというイメージ
を持たれているようです。また、サンフェルミンのおかげか”スペインで一番楽しいお祭りの開催の仕方をしっている人たち”とよいイメージ!?も。

個性豊か、でもどことなくやっぱりスペインらしい”州民性”。残りの州についてはまた別の記事で紹介させていただきます!

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